AutoHotkeyのVersion 2の使い方については、以下の手順を参考にしてください。
- AutoHotkeyのダウンロードとインストール まず、公式サイト(https://www.autohotkey.com/)からAutoHotkey Version 2をダウンロードし、インストールします。
- スクリプトの作成 AutoHotkeyのスクリプトは、拡張子が「.ahk」となるテキストファイルです。テキストエディタを開いて新規ファイルを作成し、以下のようにスクリプトを記述してください。
; 例:F1キーを押すとメモ帳が起動する
F1::Run notepad.exe
このスクリプトは、F1キーが押された時にメモ帳を起動するものです。
- スクリプトの実行 作成したスクリプトを保存し、ダブルクリックすることでAutoHotkeyが起動し、スクリプトが実行されます。
また、AutoHotkeyを起動してからスクリプトを実行する方法もあります。その場合は、AutoHotkeyのアイコンをダブルクリックし、AutoHotkeyのウィンドウを開いて、スクリプトをドラッグ&ドロップするか、[ファイル] - [スクリプトファイルを実行]でスクリプトを選択して実行します。
- キーの割り当て スクリプト中に、キーに対して処理を割り当てることができます。以下は、Ctrl+Alt+Deleteキーを無効化するスクリプトの例です。
; Ctrl+Alt+Deleteキーを無効化する
^!Delete::return
このスクリプトは、Ctrl+Alt+Deleteキーが押されても何も処理を行わずに終了するものです。
- マウスジェスチャー AutoHotkeyは、マウスジェスチャーにも対応しています。以下は、マウスホイールを左右に動かすことで、ブラウザのバック・フォワードを行うスクリプトの例です。
; マウスホイールを左右に動かすとブラウザのバック・フォワードを行う
WheelLeft::Send {Browser_Back}
WheelRight::Send {Browser_Forward}
このスクリプトは、マウスホイールを左に動かすとブラウザのバック、右に動かすとブラウザのフォワードを行うものです。
詳細な記述方法や機能については、公式サイトやオンラインドキュメントが参考になります。また、以下に一部の機能について紹介します。
- 変数 変数を使うことで、スクリプト内で情報を保持したり、処理を制御したりすることができます。以下は、変数を使ってメモ帳のタイトルを設定するスクリプトの例です。
; メモ帳のタイトルを変数で設定する
myTitle := "メモ帳"
F1::
Run notepad.exe
WinWait, %myTitle%
WinActivate
return
このスクリプトは、メモ帳を起動し、WinWaitでウィンドウが開くまで待ち、WinActivateでメモ帳をアクティブにします。変数myTitleにメモ帳のタイトルを設定しているため、メモ帳のタイトルが変更されてもスクリプトを修正する必要がありません。
- メッセージボックス メッセージボックスを表示することで、ユーザーに情報を伝えたり、処理の確認を求めたりすることができます。以下は、メッセージボックスを表示してOKが押されたら処理を続行するスクリプトの例です。
; メッセージボックスを表示してOKが押されたら処理を続行する
MsgBox, 1, AutoHotkey, この処理を実行しますか?
IfMsgBox OK
{
; OKが押された時の処理
}
Else
{
; キャンセルが押された時の処理
}
このスクリプトは、メッセージボックスを表示し、OKが押された時とキャンセルが押された時で処理を分岐しています。
- 関数 関数を定義することで、複数の処理をまとめたり、コードを簡潔にすることができます。以下は、関数を使ってキーの連続押下を検知するスクリプトの例です。
; キーの連続押下を検知する関数
DetectKeyPress(key, delay)
{
Loop
{
if not GetKeyState(key, "P")
break
Sleep, %delay%
}
}
; F1キーを連続押下するとメモ帳が起動する
F1::
DetectKeyPress("F1", 100)
Run notepad.exe
return
メモ帳を起動するものです。DetectKeyPress関数を定義して、F1キーが2回以上連続で押下された時にメモ帳を起動しています。関数を定義することで、F1キー以外のキーに対しても同様の処理を実行することができます。
- GUI GUIを使うことで、ウィンドウを作成して、ボタンやテキストボックスなどのコントロールを配置することができます。以下は、GUIを使って簡単な電卓を作成するスクリプトの例です。
; 簡単な電卓のGUI
Gui, Add, Text, , 数値1:
Gui, Add, Edit, vValue1
Gui, Add, Text, , 数値2:
Gui, Add, Edit, vValue2
Gui, Add, Text, , 結果:
Gui, Add, Text, vResult
Gui, Add, Button, , 計算
Gui, Show
ButtonCalc:
Gui, Submit
result := Value1 + Value2
GuiControl,, Result, %result%
return
このスクリプトは、数値1と数値2の入力欄、結果の表示欄、計算ボタンを含むGUIを作成しています。計算ボタンがクリックされた時に、Value1とValue2を足して結果を計算し、結果の表示欄に表示しています。
AutoHotkeyは、これらの機能以外にも多くの機能を提供しています。公式サイトやオンラインドキュメントには、機能の詳細な説明やサンプルコードが多数掲載されていますので、そちらを参考にしてください。