Pythonの仮想環境(venv)の使い方を、OS別(Windows、macOS、Linux、およびWSL2)で解説します。
『venv』を使用すると、プロジェクトごとに独立したPython環境を作成できます。
簡単言うとに『pip』コマンドでインストールしていたPythonのライブラリをプロジェクトごとに管理できます。
不要になればディレクトリを含む仮想環境を単純に削除することで、関連する開発環境を完全にクリアできます。
venv
はPythonの標準ライブラリの一部であり、Python 3.3以降のバージョンに組み込まれています。
目次
macOS / Linuxでのvenvの使い方
使い方は非常に簡単です。
作成コマンド
まず仮想環境の設定を保存する場所を名前をつけて作成します。
下記のコマンドでは『myvenv』(命名は任意でOK)としました。
作成場所は作業ディレクトリの直下に作るといいと思います。
python3 -m venv 仮想環境名
例: python3 -m venv myvenv
コマンドが成功すると作成した仮想環境名のディレクトリが作成されています。
起動コマンド
macOSまたはLinuxまたはWSL2の場合
作成した仮想環境名のディレクトリがある場所で次のコマンドで起動します。
source 仮想環境名/bin/activate
例: source myvenv/bin/activate
なお、上記はシェルがbashおよびzshの場合です。他のシェルをお使いの場合、
・fishの場合は source 仮想環境名/bin/activate.fish
・csh/tcshの場合は source 仮想環境名/bin/activate.csh
となります。
Windowsの場合
仮想環境名\Scripts\activate
例: myvenv\Scripts\activate
powershellをご使用の場合は以下のように若干コマンド違います。
仮想環境名\Scripts\Activate.ps1
停止コマンド
停止はどのOSでも同じです。
deactivate
補足:Pythonのバージョン管理について
ちなみに、Python自体のバージョン管理はvenvの機能にはないので『pyenv』を使いましょう。
pyenvを使用すると、異なるプロジェクトで異なる『Pythonバージョン』を簡単に切り替えることができます。
まとめ
Pythonでは公式で仮想環境を用意してくれるので、ありがたいですね。
追加のツールやソフトウェアをインストールすることなく、Pythonの仮想環境を簡単に作成して管理することができますので、ぜひ普段から使いましょう。